ひきこもりとゲームの関係について考える

ソファに座りゲームをする女の人


 

ゲームはひきこもりの原因や問題としてよく取り上げられますが、実はゲームにはひきこもりの人にとってプラスの効果もあるのをご存知でしょうか?私は自分の体験から、ゲームがひきこもりの人の心の支えや社会復帰のきっかけになる可能性があると考えています。


## ゲーム障害とは何か?


ゲーム障害とは、ゲームに熱中しすぎて、自分でコントロールできなくなり、日常生活に支障が出る病気です。WHO(世界保健機関)では2019年に新たな病気として国際疾病分類に加えました。ゲーム障害では、脳に異常な反応が起き、依存状態から抜け出せなくなります。これは、アルコール依存やギャンブル障害の患者さんでも確認できる同様の異常反応です。

## ゲーム障害で起こる問題


ゲーム障害で受診した患者さんに起きた問題を調べた所、欠席・欠勤やひきこもり、朝起きられないや昼夜逆転などが多く見られました。また、退学・放校や失職、物にあたり壊すや家族に対す暴力といった、問題も起きています。ゲーム障害は誰にでも起こる可能性がある病気です。そのため、ゲーム障害の兆候を知り、早めに気付くことが大切です。

## ゲーム障害の治療方法


ゲーム障害の治療は、診察やカウンセリング、デイケアなどの通院治療と、入院治療の2つがあります。通院治療では、ゲーム障害についての理解をすすめたり、ゲーム以外の活動を充実させたりすることで、ゲームをする時間を減らす・やめる必要性に気づくよう対話をおこなっていきます。入院治療では、2か月程度入院して、物理的にゲームから遠ざけます。入院中は、医師や家族と繰り返し話し合いをおこなっていき、退院した後のゲームとの付き合い方についても具体的に決めていきます。

 

 ゲームのプラスの効果


ここまでゲーム障害やその治療方法について説明しましたが、ゲームにはひきこもりの人にとってプラスの効果もあるのです。私は自分自身がひきこもりだった時期に、ビデオゲームが心の支えになった経験があります。

ひきこもりの人のすべてではないですが、多くは反省と自分を変えることへのアンテナの感度を高くしているがゆえに、小さいイベントでもくりかえし教訓的に考えて疲れてしまうことが多いと思います。私の場合はそういった心の中で繰り返す反復を一時的に止めるために、ビデオゲームは役に立っています。

ビデオゲームはストレスや不安を和らげる効果があるという研究もあります。自分のペースで楽しめる趣味としても素晴らしいと思います。もちろん、ゲームに依存してしまったり、現実から逃避したりするのは良くないですが、適度に楽しみながら、自分らしく生きる方法を見つけることができるのではないでしょうか。

また、ゲームはひきこもりの人の社会復帰のきっかけにもなる可能性があります。私はゲームを通じて友達を作ったり、ゲームに関する仕事に興味を持ったりしました。ゲームはコミュニケーションのツールとしても有効です。オンラインゲームでは、チャットやボイスで他のプレイヤーと交流できますし、オフラインゲームでも、ゲームの感想や攻略法などを共有できます。

ゲームに興味のある人は、ゲームでコミュニティをつくったり、ゲームに関する仕事に就きたいと思っている人もいます。石川県の障害者向けビジネススクール「カラフル・金沢」では、今年の4月からゲームコースを開設し、ゲームを通じて引きこもりの就労支援を行っています。利用者たちは、自分が好きなゲームをプレゼンしたり、プログラムを決めたり、ディスカッションしたりしています。このような取り組みは、引きこもりの人の自己表現力やコミュニケーション力を高めるとともに、自分の夢や目標に向かって前進することを助けると思います。

## まとめ


ゲームはひきこもりの原因や問題としてよく目にしますが、実はゲームにはひきこもりの人にとってプラスの効果もあるのです。私は自分の体験から、ゲームがひきこもりの人の心の支えや社会復帰のきっかけになる可能性があると考えています。

もちろん、ゲーム障害は深刻な病気であり、早期発見・治療が必要です。しかし、ゲーム自体を否定するのではなく、適度に楽しみながら、自分らしく生きる方法を見つけることが大切だと思います。

 

外部リンク(新しいウィンドウが開きます)

: やめられない怖い依存症! ゲーム障害はひきこもりの原因にも 治療法について | NHK健康チャンネル 

https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_883.html

 

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