2023/06/12

ひきこもりの長期高齢化がもたらす8050問題

8050問題とは

8050問題とは、80代の親が50代の子どものお金や生活を助けるという問題です。この問題の原因は、子どもがひきこもりだからです。ひきこもりは1980年代~90年代に若い人の問題として注目されましたが、その後も解決されず、今では40代から50代のひきこもりが増えています。その親は70代から80代になり、高齢化しています。このような親子は社会から孤立し、生活困難に陥るケースが多くなっています。

 

8050問題の背景

 

8050問題を引き起こしている背景には、社会構造や家族関係など様々な要因があります。

一つには、社会が厳しくなっていることがあります。履歴書社会で雇用関係も大きく変わってきて、コスト競争などが激しくなり、非正規や派遣の数も増大しています。そういう中で、職場の環境がブラック化していて、働きすぎやいじめなどで傷つけられる人たちが増えています。自分が壊れてしまうと思って、ひきこもらざるを得ない人たちもいます。

 

また、社会的ストレスや自己責任論がひきこもりを招いているという分析もあります。生きることが大事なのに、他人と比べたり評価されたりすることで、自分の子どもに障害があったり、ひきこもっていることが恥ずかしいと思う親もいます。知られたくないという気持ちで、支援を受けなかったりします。働くことが前提という社会で、親も本人たちも「働かない自分はダメだ」と否定してしまって、追い詰められています。

 

家族関係

もう一つには、家族関係の問題があります。支援とつながってない人たちがたくさんいて、家族そのものが社会や支援とつながってないケースがあります。例えば今、医療や生活保護や障害の手帳などを受けられなかったりします。それを認めない親によってですね、隠されてしまうという。監禁状態におかれていることによって、本人たちはこれからどうすればいいのかわからなくなっています。

 

また、親子間には依存や暴力などの問題も起こりやすくなります。親は子どもを支えることで自分の存在意義を見出したり、子どもをコントロールしたりする傾向があります。子どもは親に感謝や罪悪感を抱きつつも、自立するチャンスを失ったり、親に反発したりする傾向があります。このように親子関係は複雑で矛盾したものになりがちです。

 

 まとめ


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