2023/06/28

このごろ「暗黙の了解」について考えています

野外で調理


わたしは日本人の男性で、男性の集団には暗黙の了解が存在するということに興味を持っています。
興味をもったきっかけは新しい環境になかなか馴染めなかったり、摩擦が大きいことでなやんだことがきっかけでした。
暗黙の了解とは、言葉にしなくても当事者の間で理解されている様子のことです。

わたしは男性の集団における暗黙の了解の例として、序列やコミュニケーションのスムーズさ、ワリカンや公平さなどに気がつきました。暗黙の了解はリスク回避やメンバーの選別に効果があると想像していますが、信頼や協力を高める効果もあると思っています。


暗黙の了解とは、言葉にしなくても当事者の間で理解されている様子のことです。「不文律」ともいいます。法律で決まっていなくても「守るべき」とされているマナーや常識なども「暗黙の了解」にあてはまります。

暗黙の了解の例としては、日常生活では公共交通機関や図書館などでのマナー、ビジネスでは電話や食事などでの礼儀作法、スポーツでは点差が開いている場合の行動などが挙げられます 。

男性の集団には暗黙の了解が存在するということを実体験から感じています。暗黙の了解とは、言葉にしなくても当事者の間で理解されている様子のことです。私は男性の集団における暗黙の了解の例として、以下のようなものを挙げます。


- 序列:男性の集団では、年齢や職位、経験などによって序列が決まり、それを変えようとすると抵抗にあいやすいことです。序列は、権力や責任、敬意や礼儀などを規定するもので、上位の者は下位の者に指示やアドバイスをしたり、下位の者は上位の者に従ったり敬語を使ったりすることが期待されます 。
- コミュニケーションのスムーズさ:男性の集団では、会話や交流を円滑に進めるために、相手の話に同意したり賛成したりすることが多いです。例えば、服を買った、車を買ったという話に対しては「いいね!」と返すことが一般的です。他者が別の選択肢があったことをわざわざ言うと、話がスムーズではなくなります。また、自分の意見や感情をあまり表現しないこともあります 。
- ワリカンや公平さ:男性の集団では、食事や飲み会などでお金を払う際にはワリカン(割り勘)することが多いです。しかし、ワリカンは単純に数字を割るだけではなく、相手の負担や面倒を考慮することもあります。例えば、家に招かれて会食する場合は手土産を持っていったりワリカンの負担を減らしたりします。また、細かく計算することは嫌われがちで、ざっくり数字をまるめることが暗黙の了解になっています 。
- 面倒見:男性の集団では、上位や先輩などは下位や後輩などの面倒を見ることが求められます。面倒見とは、指導や助言だけでなく、気遣いやフォローも含みます。例えば、新人や若手に仕事を教えたり、失敗した時に叱ったり励ましたりすることです。また、下位や後輩などは上位や先輩などに感謝や尊敬を示すことが期待されます 。


また男性の暗黙の了解はその集団の構成によっても変化していくのではないかとわたしは思っています。

序列をめぐるやりとりがトラブルの元になりやすいです。それは裏を返せば、序列を守る暗黙の了解が存在していることを意味します。
序列の移動がありえるので相互に誇示することが繰り返されます。それはくたびれる話ですが。

一定以上の年齢になれば、様々な経験をつみ、経験が異なる人と関わったり、こどもを育てたりして人が変わったり変えられないことも見えてきます。
自覚的に伸びしろも見えてきますし、互いに相対化もしやすくなってきて誇示は減ってきます。
自分が上位や先輩であることを強調することが減り、それによって男性同士の関係はより対等で協力的で友好的になるかもしれません。

平均年齢があがれば暗黙の了解は寛容側に振れると考えています。
若いころに集団に馴染めずうまく行かなかった人も、歳を取ったらあんがいすんなりとやれるようになれるかもしれません。


おわりに

わたしは暗黙の了解の是非よりも、人の集団を理解するために自分に気づけることがあるかに関心をもっています。

暗黙の了解についての是非はともかく、人を知ることや、人間関係を良くするためにしっておきたいことだと思っています。
実践したり考えてみることはこれからも続けたいです。


追記

暗黙の了解は苦々しく思う方もいらっしゃるでしょう。すみません。

しかし、空気読まない人たちの集団だと言っても、本当に暗黙の了解がないと言えるでしょうか。

暗黙の了解を否定するより、存在するものとして確認し、衝突を避けたいです。



参考記事 外部リンク(新しいウィンドウが開きます)

第4回 「暗黙の了解」とソーシャルスキル | Let’s start ソーシャルスキル | みつむら web magazine | 光村図書出版
https://www.mitsumura-tosho.co.jp/webmaga/jugyou/social/vol04
この記事は、ソーシャルスキル教育に関することを、荒畑美貴子先生(元 三鷹市立第二小学校教諭・NPO法人TISEC理事)がご紹介するシリーズの一部です。この記事では、「暗黙の了解」とは何か、それが身につきにくい子どもに対してどう接するか、集団が一人の課題を支えていく例、身につけさせるコツなどについて解説しています。


紳士協定 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B3%E5%A3%AB%E5%8D%94%E5%AE%9A
紳士協定とは、国家や団体、個人間における取り決めのうち、公式の手続きや文書によらず、互いに相手が約束を履行することを信用して結ぶものをいう。例えば、ドイツの自動車メーカーは最高速度を250 km/hで制限するという紳士協定を結んでいる。しかし、紳士協定は破られることもあり、スポーツやビジネスなどでトラブルの原因になることもある。


「暗黙の了解」の意味とは? 会社での具体例や無くし方、英語や類語も紹介
https://news.mynavi.jp/article/20230512-2652966/

その一方で「暗黙の了解」があしき習慣になっているにもかかわらず、引き継がれていることもあります。この場合、「暗黙の了解」を改善すべきだと思うかもしれません。

ただし、独りよがりに突然「暗黙の了解」を無くす動きをすると、あなたが孤立したり、問題視されたりするかもしれません。周囲の人の意見を聞いたり、協力を求めたりしながら、徐々に改善を図れると理想的でしょう。



ブログホームに戻る

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメント投稿ありがとうございます。お寄せ頂いたコメントは、管理者が確認後掲載されます。

📄 長期ひきこもり状態における社会的適応の考察:ペルソナの喪失と加齢による適応

 序章:ペルソナの喪失と活動の停滞 長期間にわたり社会から離脱した状態にある人々は、精神的な混乱が沈静化した後も、外出を避ける行動が継続することが少なくない。これは、明確な病理やトラウマによるものではなく、社会という場に立つために必要な**「演じるべき役割(ペルソナ)」を失ったこ...